
過活動膀胱についてお話します。
以前に切迫性尿失禁の回で少し触れましたが、急におこる強い尿意(尿意切迫感)や、尿の回数が多い状態(頻尿)、尿失禁などが主な症状になります。全ての症状が揃わず、尿意切迫感があるだけでも過活動膀胱と診断されます。
統計にもよりますが、40歳以上の女性の10%〜20%で過活動膀胱があるとされています。しかし多くの場合はこの症状で病院を受診される事はなく、2割程度しか治療されてない様です。
過活動膀胱の原因はいくつかありますが、脳梗塞や脊髄損傷の後遺症で起こる場合や、腹圧性尿失禁の回でも説明しましたが、骨盤低筋の緩みから起こることもあります。また心理的なものや原因のはっきりしない特発性のものもあります。その他としては膀胱炎や膀胱内の腫瘍と原因となりますが、尿検査などで判別できます。
過活動膀胱の治療についてお話します。
主な治療は内服薬です、。ここ数年でいくつかの新薬が開発されており、それぞれ特長があります。
抗コリン剤と呼ばれる種類の薬剤が最も一般的で、膀胱刺激をとる事で頻尿や尿失禁を抑えます。副作用としては口渇や便秘が主なものですが、薬剤によっては比較的副作用の少ないものもあります。
抗うつ剤の一部にも有効なものがあります。副作用としては低血圧や不整脈などの心血管系のものがあります。
漢方薬で頻尿に有効なものもあり、症状や体質によってはかなり効果が期待できます。前述の、いわゆる西洋薬へ併用することもあります。
また内服薬ではありませんが、膀胱内に薬剤を注入する方法で治療を行う方法もあります。内服薬で治療が難しい症例に用いられますが、身体に与える負担はやや強い治療です。
上記の内服薬とは違う薬剤も開発中で、今後治療に使用できるようになるでしょう。
薬物療法に行動療法を併用すると有効との報告もあります。